備前焼は、日本六古窯の中でも最も古く一千年の歴史を持っています。須恵器の技法を受け継ぎ上薬をかけずに良質の陶土をじっくりと焼締ています。自然で温もりのある素朴なやきものです。
備前焼の土
土ものと呼ばれる陶器は、その土地の粘土に特徴があります。備前の土は六古窯の中でも最も細かい粒子の粘土で、さらに2,3%の鉄分を含み、ねっとりとしています。焼締陶では「最良の土」と評価されています。
備前焼の効果
「備前の水瓶、水が腐らぬ」
備前の瓶は外の空気を取り入れて呼吸をしていると言われています。そのおかげで瓶の中の水は自然に廻流して水が澱まず腐らない。花入れの花もこれで長生きします。
「備前の徳利、酒が旨い」
備前の徳利で酒を注げば銘柄が一段上がるといわれ、お燗をすると遠赤外線を放射して酒を旨くするともいわれています。ビアマグに注がれたビールは泡がきめ細かで、味はまろやかになります。なかなか気が抜けず二日酔いにもなりにくいそうです。
「備前のすり鉢、投げても割れぬ」
備前のやきものは堅牢で磨耗しにくい実用的な陶器です。
備前焼の焼肌
無釉焼締陶の備前焼は長時間焼成する為、土に含まれる鉄分などと松薪の自然降灰釉と自然化合して千変万化の焼肌を創りだします。
胡麻 (ごま) 焔とともに飛んできた薪灰がパラパラと降りかかり付着して、あたかも胡麻の斑点のように焼きあがる。その降りかかり方で「流れ胡麻」・「カセ胡麻」・「飛胡麻」・「糸胡麻」などの景色があります。
桟切 (さんぎり) 「自然桟切」と「炭桟切」に大別され窯の内部の仕切りに置くことから桟切とよばれています。窯出しの大半は、窯焚きを止める前に灰を投げ入れ鮮明な桟切にする炭桟切です。
緋襷 (ひだすき) 古備前で作品を重ねて焼くことが多く、くっつきの傷を防ぐために、耐火性の強い藁を挟んで焼成しました。このおかげで藁の跡が、緋のたすきをかけてような筋となりひとつの景色となりました。
窯変 (ようへん) 焚き口の近くに置かれ、燃料の薪に埋もれて焼かれた最も炎の洗礼を受けた焼肌です。炭化した黒い焦げと還元された濃い青さから淡い青灰色や艶やかな青緑まで変化の激しいものをいいます。
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